フォトブック
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写真をページの端まで大きく印刷したい。余白なしの写真集を注文する前に見るところ

この記事の目次
海辺の風景や大きく撮った人物を、白い縁で囲まずページいっぱいに見せたい。全面に写真が広がるフォトブックを作るときは、余白をなくす操作だけでなく、写真のどこが切れてもよいかを決める必要があります。
写真を全部残すことと、本の四辺まで写真を印刷することは、いつも両立するわけではありません。ここではマイブックのART-HCをWindows版MyBookEditorで編集する場合を例に、全面へ使える写真の選び方と、断裁・製本に備えて見る場所を整理します。
端まで写真を広げられるPC編集を選ぶ
ART-HCはハードカバーのフォトブックです。Windows用ソフトを使う「こだわり作成」では写真や文字を自由に配置できます。ページの端まで写真を広げ、切り取られる範囲を見ながら位置を決めたい場合は、この自由配置を候補にします。ブラウザの「かんたん作成」は固定レイアウトで、位置を自由に調整する方法とは条件が異なります。ART-HCの商品・編集方法
全面配置で決めるのは、まず一ページの外周を写真で埋めることです。「余白なし」という希望に、中央まで平らに開くことも含まれているなら、製本の条件を別に確認します。ART-HCは無線綴じなので、二ページを画面上でつなげることと、本の中央が平らに見えることは同じではありません。
また、全面印刷にしたから、本全体の寸法より大きな写真として見られるわけではありません。同じサイズの本で余白を減らせば写真に使える面積は増えますが、縦横比の違いによって周囲を切る場合があります。広く見せたつもりで、風景の左右を失っていた、ということも起こり得ます。
そのため、編集前に「写真の全部を残したい一枚」と「一部を切っても大きく見せたい一枚」を分けておくと判断しやすくなります。すべての写真を全面へ揃えることを先に決めず、写真が担う内容に合わせて選びます。全面に向かない写真を余白付きで残しても、一冊を作る目的から外れるとは限りません。
写真を全部残すことと、余白をなくすことを比べる
写真とページの縦横比が違うとき、写真の形を変形させずに四辺を埋めれば、どこかがページの外へはみ出します。写真の全体を入れれば、今度はどこかに余白ができます。単に大きさを変えるだけでは、この二つを同時には解決できません。
たとえば横と縦が3対2の写真を、正方形へいっぱいに入れる場合を考えます。縦を正方形の一辺へ合わせると、横はその一辺の1.5倍になります。正方形に見える横幅は元の横幅の三分の二で、残りの三分の一は左右のどちらかへはみ出します。中央に置けば、左右から同じ量を切り取る構図です。
これは縦横比だけを見るための例で、断裁に備えた塗り足しはまだ含めていません。実際に残る範囲を保証する計算ではなく、「横長写真を正方形いっぱいにすると、想像以上に左右が狭くなることがある」と考えるための目安です。縦長の写真を正方形へ入れる場合は、同じ問題が上下側に生じます。
MyBookEditorのボックス配置では、写真は短辺側に合わせて自動調整され、ボックスと写真の比率が違うと長辺側が切れることが案内されています。ボックス内で見せる位置を動かす操作と、画像全体を表示する操作は、目的が異なります。位置を動かせば切れる側を変えられますが、比率の違いそのものがなくなるわけではありません。写真とボックスの縦横比・位置調整
両端に残したいものがあるなら、右へ動かして片方を救うと、左側を失う場合があります。その状態で調整を繰り返すより、余白を認めるか、違う写真を使うか、本の形を選び直すかを比較します。写真を横だけ押し縮めるような変形は、人物や建物の形を変えてしまうため、余白をなくすための解決策とは分けて考えましょう。
四隅の被写体から、全面に使える写真を選ぶ
写真選びでは中央の主役だけを見ず、四隅と四辺を一周して確認します。顔が内側にあっても、手を広げた先や持っている花、看板の文字が端に近いことがあります。何を残せばその写真の内容が伝わるかを決め、残したい範囲がページの内側へ収まるかを見ます。
集合写真は特に、中央の人だけでは判断できません。横一列の両端に人が立っている写真を正方形へ切ると、どちらかを外さない限り全面にできない場合があります。全員が写っていることが目的なら、白い余白を残して全体を入れるほうが合います。余白を消すために大切な人を切ることは、写真の目的を変える操作です。
一方、主役の周囲に空や海、壁などが十分に写っている写真は、周辺を少し切っても内容を保てる候補になります。ただし、何もないように見える部分にも意味があることがあります。人物の向いている先の空間を切りすぎると窮屈になり、海と空の割合を大きく変えると風景の印象も変わります。不要な部分として切ってよいかは、被写体が写っていないことだけでは決められません。
水平線や建物の線がある写真は、端に平行な線がどこへ来るかも見ます。ごく細い空の帯だけを上端に残す構図などは、少し切られるだけで印象が変わりやすくなります。端ぎりぎりの位置関係に頼るのではなく、切り取りの位置が多少動いても意図が伝わる構図を探します。
候補を選ぶ段階では、元写真の上で「この範囲が残ればよい」と考えるだけでも役立ちます。実際の編集ではその範囲を確かめ直しますが、絶対に残す部分が明確なら、全面にできるかどうかを早く判断できます。操作がうまくいく写真ではなく、切り取っても見せたい内容が残る写真を選ぶ考え方です。
写真を塗り足しまで延ばし、主役は内側へ置く
写真がページの形に合ったら、次は断裁に備える配置です。MyBookEditorの公式注意事項では、本文の周囲にある斜線部分は、製本時に切り落とす塗り足しの領域として説明されています。写真を全面に見せる場合は、仕上がりの線で止めず、斜線部分まで写真を重ねて配置します。塗り足し・断裁・製本の注意事項
塗り足しは、最終的に見せたい写真面を増やす場所ではありません。断裁位置にずれが生じても、紙の端に白が出にくいように、外側へ余分な画像を用意する考え方です。だから、外まで写真を延ばすことと、重要な被写体を外へ寄せることは逆の判断になります。画像の外周は延ばし、主役は内側へ置きます。
公式には、切れて困る文字や画像は斜線部分から約3〜5mm内側に配置するよう案内されています。これは、どの写真でもその位置なら絶対に切れないと保証するものとしてではなく、重要な内容を端へ近づけないための目安として扱います。人物の顔だけでなく、写真に写り込んだ文字や作品の先端も同じように確かめます。
たとえば足元まで写した全身写真で、靴がすでに写真の下端近くにある場合、全面へ広げると靴が塗り足しに入りやすくなります。顔が中央に残っていても、全身を見せたいという目的は満たせません。写真を上へ動かす余地がなければ、その一枚は余白付きへ戻すか、撮影範囲に余裕のある別写真を選びます。
編集画面の仕上がり確認も見ますが、表示どおりの位置で正確に切れることを前提にはしません。公式は製本時の誤差に注意を促しています。端に細い線や文字をぴったり合わせるなど、わずかなずれが目立つ構図を避けることも、全面配置を安定させるための判断です。白い縁がない見せ方を選んでも、物理的な断裁のずれがなくなるわけではありません。
一ページと見開きで、隠れる場所を分ける
一枚の写真を二ページへ広げると、横長写真の比率に近づくことがあります。ただし、それだけで全面配置の問題が解決するとは限りません。今度は本の中央で、写真の重要な部分が見えにくくならないかを確かめる必要があります。
ART-HCは中央が奥へ引っ込む製本です。公式では、顔や文字などを中央から左右それぞれ約1cm離すよう案内されています。外周の塗り足しは断裁される領域、中央は綴じによって見えにくくなる領域です。どちらも内容が失われて見える可能性はありますが、原因と避ける位置が異なります。
見開きの中央に人物の顔を置く構図は、左右の端へ十分余裕があっても向かない場合があります。風景でも、中央の細い塔や、つながりを見せたい建物の一部がくぼみに入れば、意図が伝わりにくくなります。横長だから見開きにする、と自動的に決めず、写真のどの部分が中央へ来るかを確認します。
まず片ページで成立する案を考え、左右の切り取りが大きすぎる場合に見開き案を比べると、何を優先して変更したのかが分かりやすくなります。片ページなら外周と内側への寄り、見開きなら外周に加えて中央の被写体を点検します。最初と最後のページも、綴じ側が見えにくくなることへの注意が必要です。
中央まで平らに見えることが絶対条件なら、写真をずらして対応するだけでなく、製本方式から選び直します。本稿の方法は四辺まで写真を広げるためのもので、ART-HCをフラットな本へ変える方法ではありません。全面の迫力と、写真全体を欠けずに見たい希望を分けると、商品を選び直す場面も判断できます。
表紙の巻き込みと拡大を別に確認する
本文でうまく収まった写真を表紙にも使う場合は、そのまま同じ切り取りで使えるとは考えません。ハードカバーの表紙では、外側の斜線部分は内側へ巻き込まれる領域です。本文の断裁用の外周とは扱いが違い、そこに置いた内容は表紙の正面から見せたい位置に残りません。
表紙候補に人物の手や作品の先端が写っているなら、巻き込みへ入っていないかを見ます。題名も、写真の空いている場所ならどこでもよいわけではありません。表紙の正面に残る範囲へ置き、写真の主役との関係を確かめます。本文の一枚をそのまま転用するより、表紙だけ周囲に余裕のある写真へ替えるほうが合う場合もあります。
全面配置では、写真の拡大にも目を向けます。周囲を切り取って主役を大きくすると、元画像の一部分を広い紙面へ印刷することになります。写真全体の画素数が多くても、小さく写っていた被写体だけを大きく使えば、細部の粗さが目立つ可能性があります。
編集ソフトの拡大に関する警告を確認し、縮小された共有用画像ではなく元画像を使っているかを見直します。警告が出たときに単に閉じて先へ進まず、切り取りを弱める、配置を小さくする、別写真へ替える、という選択肢を比べます。余白をなくすために拡大した結果、見せたい顔や質感が分からなくなっていないかが判断の中心です。
ここでも、画面を大きく表示できることと、本で精細に見えることは別です。塗り足しが足りているか、主役が残るか、拡大によって画像が粗くならないかを、それぞれ独立して確認します。一つが問題なくても、残りの確認を省略できるわけではありません。
全面にするページを選び終えてから注文する
注文前には、全面にする各ページを、まず構図の面から見ます。残したい顔や手、文字が残っているか、切り取った後も写真の意味が伝わるかを確かめます。その上で、外周の塗り足し、綴じ側、表紙の巻き込みといった製本上の範囲を確認します。最後に画像拡大の警告や、細部の見え方を見直します。
余白が見つかった場合も、すぐすべてを拡大しないことが大切です。写真の全体を残すために意図して設けた余白なのか、全面にしたいのに写真が届いていないのかで対応が変わります。全面と余白付きが混在する本なら、どの写真をどちらで見せるかが決まっていることのほうが重要です。
全面へ使える写真が少なかったとしても、無理に全ページを揃える必要はありません。風景の主役ページは全面、全員を残したい集合写真は余白付き、と分けることで、どちらの写真も目的を保てます。反対に、どの写真も四辺まで広げたい希望が強いなら、その条件に合う写真が揃ってから本の仕様を確定します。
切り取りを許容できる写真を選び、Windowsで位置を調整する作り方が合うなら、ART-HCの商品ページから仕様と「こだわり作成」を確認できます。写真の全部を残すか、端まで大きく見せるかを先に選び、塗り足しと重要な被写体の位置を別々に点検して、最終データの注文へ進みましょう。